システムアーキテクチャ構築の実践手法
2025年7月17日システムアーキテクチャ構築の実践手法を読んだ。 実務でアーキテクチャ設計に取り組む技術者のための実践ガイド。 前著システムアーキテクチャ構築の原理~ITアーキテクトが持つべき3つの思考が「なぜ」に焦点を当てていたのに対し、本書は「どのように」を解説している。 要求定義から論理設計、物理設計までを一貫して扱い、ビューによる文書化、再利用可能なアセットの活用、判断記録の残し方など、現場で役立つ具体的な...
システムアーキテクチャ構築の実践手法を読んだ。 実務でアーキテクチャ設計に取り組む技術者のための実践ガイド。 前著システムアーキテクチャ構築の原理~ITアーキテクトが持つべき3つの思考が「なぜ」に焦点を当てていたのに対し、本書は「どのように」を解説している。 要求定義から論理設計、物理設計までを一貫して扱い、ビューによる文書化、再利用可能なアセットの活用、判断記録の残し方など、現場で役立つ具体的な...
概要 システムアーキテクチャ構築の実践手法 (IT Architects’Archive ソフトウェア開発の実践)の第2章を参考に、アーキテクチャ、アーキテクト、アーキテクティングの定義とそれらの持つ要素を整理する。 アーキテクチャとは「構造」である IEEE 1471-2000において、アーキテクチャは以下のように定義されている。 コンポーネント、それら相互のまたは環境との関係、およびその設計...
システムアーキテクチャ構築の原理~ITアーキテクトが持つべき3つの思考を読んだ。 アーキテクチャ設計に関わるのであれば必読しておきたい本。 アーキテクチャを設計していく上では、単に技術的な解決策だけを考えれば良いわけではない。 この本は、アーキテクチャの設計に関わる一連のプロセスを体系立てで語っている。 アーキテクチャの定義、アーキテクチャの捉え方・構造的な説明の仕方、ステークホルダーとの向き合い...
概要 ソフトウェア設計において品質を測る基本的な指標として、**凝集度(Cohesion)と結合度(Coupling)**がある。これらは、モジュール化、保守性、再利用性などを考慮する際に重要な概念である。 凝集度(Cohesion)とは 凝集度とは、モジュール内の構成要素(関数や変数など)がどれほど密接に関連しているかを表す指標である。 高凝集(High Cohesion) モジュール内の要素...
概要 システム設計に「間違い」はあっても「正解」は存在しない。あるのは、そのときの状況に応じた“最適な妥協”である。 設計とは、さまざまな制約の中で意思決定を行い、将来に向けて形を与える行為である。 「設計の賞味期限」という観点を通じて、どのように設計の寿命を見積もり、制約と向き合うべきかを考察する。 設計の賞味期限とはなにか? 「いつまで持てばよい設計なのか?」 この問いを意識することで、設計は...
概要 スケーラビリティの計測方法について調べたのでまとめる。 スケーラビリティの基本理解 スケーラビリティとは、ワークロードの増加に対してシステムがどのように対応できるかに関係する品質特性である。 スケーラビリティは、単なるリソース追加ではなく、**効率性(Efficiency)**に直接的な影響を与える。 重要なのは、CPU・メモリ・ストレージ・ネットワークなどのリソースを増減させたとき、シス...
概要 システム設計においてアーキテクチャドキュメントは重要な役割を果たす。特に設計段階においては、関係者に対して設計の妥当性を説明し、合意を形成するための資料として機能する。このドキュメントは、単なる設計情報の羅列ではなく、読者の理解と納得を導くための戦略的な文書であるべきである。 目的を明確にする ドキュメントを作成するにあたって最初に意識すべきは、その目的である。この文書が誰に向けたものであり...
概要 システムの仕様をドキュメントに書き出したい時にどういった構成であるべきか考えることが偶にある。 自分的システム仕様書の構成を記す。 新しいプロジェクトの設計フェーズはもちろん、既存システムの仕様理解のためにもなる構成になっているはず。 構成 01_overview.md # 全体概要 02_system_architecture.md # システム構成 03_dat...
概要 コンテキストマップで整理されたコンテキストについて、なぜそのような切り分け方をしたのか、切り分ける意味が何かといったことを開発者以外にも伝えたい、という課題があった。 そこで本稿では、「境界づけられたコンテキスト」について、開発者以外にも伝わるような説明を試みる。 コンテキストの違いを意識する 同じ言葉であっても、コンテキストが異なれば言葉の意味が変わることがある。 例えば「注文」という言葉...
開発者とアーキテクトのためのコミュニケーションガイド ―パターンで学ぶ情報伝達術を読んだ。 視覚情報やテキスト、言語・非言語、ドキュメンテーションなどコミュニケーションに関することを話題とした本。 タイトルは、ソフトウェアエンジニアのためのドキュメンテーションガイドと読み替えても良さそうな内容であると個人的には感じた。 読みやすい内容であるため数時間程度で読める。 自分としてはあまり目新しい情報は...