Rubyのインスタンス変数とクラス変数とクラスインスタンス変数の違いについてまとめる。

インスタンス変数

インスタンスごとに異なる値を保持する変数で、@で始まる変数名を使う。

主にクラス内部で宣言されたオブジェクトごとの状態を管理するために使われる。

class Person
  def initialize(name)
    @name = name # インスタンス変数
  end

  def name
    @name
  end
end

p1 = Person.new("Alice")
p2 = Person.new("Bob")

puts p1.name # => Alice
puts p2.name # => Bob 別のインスタンスなので別の値を持つ

クラス変数

クラス全体で共有される変数で、@@で始まる変数名を使う。

同じクラスの異なるインスタンス間で共有される値を保持するために使われる。

class Person
  @@count = 0 # クラス変数

  def initialize(name)
    @name = name
    @@count += 1
  end

  def self.count
    @@count
  end
end

p1 = Person.new("Alice")
p2 = Person.new("Bob")

puts Person.count # => 2 すべてのインスタンスで共有される

サブクラスでも共有される。

class Parent
  @@var = "Parent"

  def self.var
    @@var
  end
end

class Child < Parent
  @@var = "Child"
end
puts Parent.var # => "Child" # サブクラスで上書きされる

クラスインスタンス変数

クラス変数とは異なり、サブクラスとは共有されない。

クラス自身のインスタンス変数として使われる。

selfを使ってクラスメソッドの中でアクセスする。

class Person
  @count = 0 # クラスインスタンス変数

  def self.increment_count
    @count ||= 0
    @count += 1
  end

  def self.count
    @count
  end
end

class Student < Person
  @count = 0
end

Person.increment_count
Student.increment_count

puts Person.count # => 1 Personクラスのカウント
puts Student.count # => 1 Studentクラスのカウント

違いのまとめ