イシューからはじめよ[改訂版]――知的生産の「シンプルな本質」を読んだ。
義務教育では大抵"問い"が与えられるが、仕事では"問い"を自ら立てる必要がある。
どちらも問題を理解することは重要だが、問題が適切か?それは本当に問題であるか?など問題の質を深く考えなければならない点に大きな違いがあると思っている。
ソフトウェアエンジニアであっても、目の前の課題の本質を誤ると良からぬアプローチで明後日の方向に向かって解決策を講じてしまう。
そんなわけで"問い"をちゃんと考えることの大事さについて学びたいと思って読んだ本。
本書はIssueの定義を次のように定めている。
また、良いIssueの定義として、次のものを掲げている。
答えが出せないものはIssueではなく悩みであると本書では捉えている。
個人的な経験則として、問題の解き方よりも問題の立て方・捉え方のほうが難しく、より時間を掛けねばならないことだ感じることが多い。
コーディングすることが解くという行為に見立てるなら、その前段のプロセスのほうが時間が掛かることは誰しも体感していることだと思う。
前段のプロセスの中でも最も先頭にある"問い"という部分を深く考えることは案外軽視されがちだと思うので(これは義務教育であまり培われない能力だからだと思っている。)、何かの解決に迷ったときは"問い"を見直すことを意識したい。