カーソルページネーションとオフセットページネーションについて

アプリケーション

概要

オフセットページネーションとカーソルページネーションの比較についてまとめる。

オフセットページネーションとは

SELECT * FROM table LIMIT 10 OFFSET 20 のように、OFFSETLIMIT を使ってページネーションを実現する方法。

比較的実装が容易で、任意のページに直接アクセスすることができる。全体のページ数が把握しやすいが、データセットが大きい場合、パフォーマンスが低下する。

カーソルページネーションとは

SELECT * FROM table WHERE id > 20 ORDER BY id LIMIT 10 のようにページネーションを実現する方法。

データの順序が重要な場合に有効で、データが頻繁に更新される場合でも安定して動作する。任意のページにアクセスすることが困難で、全体のページ数を把握することが難しい。

比較

特徴 オフセットページネーション カーソルページネーション
メリット 実装がシンプル 大規模データでも高いパフォーマンス
任意のページに直接アクセス可能 データの更新による不安定さが少ない
全体のページ数が把握しやすい 順序が必要なデータに最適
デメリット パフォーマンス低下(特に後半のページ) 任意のページへのアクセスが困難
データが頻繁に更新される場合、不安定になりやすい 実装がやや複雑
全体のページ数の把握が難しい

デメリットの解決策

オフセットページネーション

パフォーマンスの低下を解決するアイデアとしては、以下のようなものがある。

  • インデックスの最適化
  • 遅延カーソル
    • データベースがサポートしているのであれば、逐次的にデータを取得するカーソル機能を使うことでパフォーマンスを向上できる可能性がある
  • キャッシュ
    • ページングの結果をキャッシュすることで、パフォーマンスを向上できる可能性がある

データの不安定さを解決するアイデアとしては、以下のようなものがある。

  • 一貫性の保証
    • データのスナップショットを取得しておくことで、データの変更による影響を受けにくくなる
  • ページ間での状態の追跡
    • ページネーションが進むにつれてデータが変化する可能性を考慮し、ページ間での状態を追跡することで重複やデータの抜けを防ぐ

カーソルページネーション

任意のページへのアクセスが困難な方法を解決するアイデアとしては、以下のようなものがある。

  • インデックスの最適化
  • スナップショットの活用
    • データのスナップショットを取得しておくことで、データの変更による影響を受けにくくなる
  • カーソルとオフセットの併用

実装の複雑さを解決するアイデアとしては、以下のようなものがある。

  • ライブラリの利用
  • カーソルの軽量化
    • カーソルの情報を軽量化することで、実装の複雑さを軽減できる